恐怖と決意

研究室でわらわらプログラムを書いていると、音楽担当のTAKUから電話がかかってきた。
お互い忙しくてなかなか会えないでいるけど、1月中に会おうって約束をしていたもんだから、今度の日曜にでも会うことになった。
どうやらTAKUはこんな俺を信じて、会社を辞めて本気で俺に最後までついてきてくれる気があるらしい。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。
まだ実績の無い俺が描く夢を信じて、俺が作る会社に入る気でいてくれる。一緒に作品を作りたいと思ってくれている。
嬉しさとともに、責任とプレッシャーに押しつぶされそうな感覚を覚えた。
まぁこんな感じになったのは初めてじゃないし、そういう覚悟はずっとしていたつもりだったけど、徐々に事が具体的になっていくにつれてその恐怖は強まった。


身が震えそうになるのを必死で抑えながら研究室で平静を装いプログラムを書いていたが、次第に恐怖はやる気へと代わってくれた。
俺は死ぬまで諦めないし、研究以外の他の全てを犠牲にしたってかまわない。
自分に能力があることも知っているし、何より作りたいものがある。
俺が転べば全てが転ぶ。
もっかい気合入れなおして本気で頑張ればいいことがわかりました。